Workplace看護部紹介
看護部理念
南予の中核病院として、患者さまの人権を尊重し、やすらぎを与え、信頼される看護をめざします。
基本方針
- 1. 患者さまの人権を尊重し、思いやりのある看護を提供します。
- 2. 快適な療養環境を整え、安全・安楽な看護を提供します。
- 3. 高度医療に対応できる専門的知識・技術を磨き、質の高い看護を提供します。
- 4. 他職種と協働し、患者さま中心のチーム医療を提供します。
- 5. 地域の医療・保健・福祉と連携し、継続した看護を提供します。
平成25年4月1日改定
令和5年度 看護部目標
- 1. 患者の立場に立った看護が提供できる看護師育成と、組織強化に向けて人材育成を推進する。
- 2. 働き続けられる、働きやすい職場環境を作る。
- 3. 災害拠点病院として、災害時にスムーズに行動できるよう看護部の体制を強化する。
- 4. コスト意識を高め、経営に参画する。
各種体制
看護体制
看護配置
一般病棟
10:1
NICU
3:1
救命救急センター
- ICU
- 2:1
- HCU
- 4:1
看護方式
固定チームナーシング
勤務体制
- 病棟 2交代制(一部3交代制)
- 手術室
- 放射線科
- 内視鏡室オンコール制
- 日勤
- 8:30 ~ 17:15
- 夜勤
- 16:30 ~ 9:00
- 準夜勤務
- 16:30 ~ 1:15
施設基準
一般病棟用(必要度Ⅱ):急性期一般入院料4
スタッフ
看護部長 | 伊藤 由理 |
---|---|
副看護部長 | 久米 理恵、加藤 奈美 |
看護要員 |
(計450名) |
各部署の紹介
紹介内容は2022年度の活動です。
4西病棟【整形外科】
- 2022年4月に病床編成があり、整形外科単科50床となった。
- 今年度もCOVID-19による職員の異動や、病床数の削減などもあった。また病棟でもクラスターが発生したこともあり、入院患者数は938名、平均在院日数15.0日、ベッド利用率は85.3%となった。
- 当病棟は主に整形外科の手術適応の急性期からリハビリ期の看護を行っている。高齢化が進み独居や介護者の高齢化により、退院調整・支援が必要な患者が増加している。そのため、入院時から患者家族に情報収集を行い、スクリーニングすることで医師や・MSWと積極的にコミュニケーションをとり、スムーズな退院調整に取り組んでいる。
- 整形外科単科となり、整形外科の看護経験が浅く、不安を抱えている看護師もおり、病棟業務整理やマニュアルの修正などを行った。今後も質の高い看護を実践できるよう、勉強会の開催や研修の参加など積極的に行っていきたい。
5東病棟【脳神経外科、結核・感染症】
- 脳神経外科病棟31床と結核・感染症9床を併設した病棟である。
- 2022年の脳外科病棟の平均在院日数は18.1日、病床稼働率は94.5%、感染症病棟の平均在院日数は7.7日、病床稼働率は84.3%、緊急入院の割合は88%であった。
- 脳神経外科は、意識障害・運動感覚障害・失認失行・高次脳機能障害をあわせ持つ患者が多いため、セルフケア能力に応じた看護を実践し、尿路感染症や、誤嚥性肺炎等の合併症予防に努めている。特に転倒転落のリスクは高く、離床センサーや、コード類の整理などベッドサイドの環境整備を徹底し、毎月1回医師・看護師・PT・OT・ST・MSW・管理栄養士による多職種リハビリカンファレンスを実施し、情報を共有することで転倒予防に努めた。
- 結核・感染症病棟は、陰圧管理の病床であり、SFTSや他の感染症に対しても、スムーズな受け入れができるように取り組んでいる。今年度は、他病棟からの応援看護師とチームを組み、感染病床9床と4F人間ドック8床で新型コロナウイルス患者248名を受け入れた。
5西病棟【消化器内科、呼吸器内科】
- 消化器内科45床、呼吸器内科5床の50床を有している。新規入院患者数995名、平均在院日数14.3日、ベッド稼働率86.3%である。65歳以上の患者が約75%を占めており、疾患に対する看護だけでなくADL援助や認知症ケアを必要とする患者が多い。
- 内視鏡検査及び処置は、年間600~700件を超えている。検査を受ける患者の不安を軽減し、安心して検査が受けられるよう看護を実践している。
- 消化器・呼吸器内科の急性期患者だけではなく、化学療法・終末期・緩和ケア・誤嚥性肺炎の患者も多い。がん患者の精神的看護や化学療法の副作用に関する看護を実践している。またADL援助を必要とする患者が多いため、入院時より患者家族の希望を確認し、患者の状態に応じ退院を見据えた看護実践を行い患者家族の意向に沿った退院支援に努めている。
- リハビリ合同カンファレンスを毎月第1週目に行い、医師・看護師・栄養士・PT・OT・MSWが参加し、退院後の生活を見据えた支援ができるよう退院調整を実践している。
- 各チームで毎日カンファレンスを行い、倫理「あれおや」カンファレンスを1回/月実施し、患者・家族の思いや看護について話し合い患者・家族にとって最善となる治療を目指している。
6東病棟【産婦人科、外科】
- 2020年6月より、女性特有の疾患や出産に関わる産科・婦人科・乳腺外科を中心とした病棟となり、18床(コロナ病床管理にて34床から減床)を有している。分娩数の推移として、2020年152件2021年150件、今年は157件(双胎5件)と昨年に比べ7件増え、少子化の中、150件/年をかろうじて維持している。里帰り分娩・ハイリスク妊娠を受け入れ、分娩のうち帝王切開が5割を占め、昨年と同様救急母体搬送14件と南予の地域周産期母子医療センターとしての大きな役割を担っている。
- 分娩件数の減少に伴い、助産師が産科以外の患者の看護や他部署への応援業務を行う傍ら、外来保健指導や母乳外来、また産後ケア事業も継続し、現状にあった支援を行っている。今年は、3年目の助産師が姉妹病院である大崎市民病院に研修出向を3ヶ月間行い、分娩のスキルを培いとても充実した経験を踏むことが出来た。昨年より開設したHPの更新や、電光掲示板による産科の紹介をリニューアルしながらお産を増やす活動を継続し、中でもWelcomeフォトやマタニティペイントはとても好評である。
- 周術期ケアに加え、乳腺外科化学療法も年々増加しており、今年から頭皮冷却装置を使用した化学療法を開始し、4月~11月において、乳癌化学療法18件中8件の頭皮冷却を施行した。がん認定看護師や臨床心理士、また地域連携室看護師と連携をとり、女性にとっての最期・その人らしさとは何かを常に考え、良質で安心と信頼の得られる医療の提供を目指している。
6西病棟【小児科、内分泌内科、歯科口腔外科、血液内科、NICU】
6西
- 小児科・内分泌内科・歯科口腔外科・血液内科の混合病棟である。
- 2022年度は新型コロナ感染症病棟への応援のためスタッフ減少に伴い病床を縮小した運営となった。年間入院患者数は803名で、病床稼働率48.3%、在院日数6.6日であった。
- 小児科は、新生児から思春期まで幅広く、多種な疾患に対して身体的・精神的援助を行い、安心して入院生活を送れるよう心掛けている。また、小児科だけでなく、各科の手術目的入院の小児にも対応している。
- 週1回、多職種にて小児カンファレンスを行い、患者情報の共有とスタッフの知識・技術の向上に努めている。
- 週1回、糖尿病患者に対して多職種カンファレンスを行い、病態を踏まえた個別性のある看護を提供し、外来看護師と連携し継続看護に努めている。また、季節や時事に合わせて療養に役立つ情報をポップで掲示し、生活の中で学習できる環境づくりをしている。
- 感染対策を行い、保育士が中心となり可能な範囲で季節行事の開催や、病棟内を装飾することで小児だけでなく成人患者にも入院によるストレスの軽減や心の潤いに繋がる環境作りに努めている。
NICU
- 新生児特定集中治療室管理科2を算定し、南予圏域唯一の新生児入院施設として、31週以上かつ1500g以上の早産や低出生体重児、呼吸循環障害や感染症、先天性疾患、母体合併症を有する児に対する集中治療ケアを実施している。年間入院患者数は90名で、病床稼働率は28.4%、在院日数は15.8日である。
- 主治医や臨床心理士、産婦人科病棟と連携を図り、受け持ち看護師を中心に、母児の愛着形成や退院後を見据えた家族指導を心掛け、信頼される家族看護を目指している。
7東病棟【循環器内科、外科、心臓血管外科】
- 循環器内科、心臓血管外科、呼吸器外科を中心とした48床の混合病棟である。2022年の入院患者数は824名で、転入患者数は455名であり、救命救急センターからの転入が全体の70%を占めている。平均在院日数は13.4日、病床稼働率は90.8%であり、心臓血管外科・呼吸器外科の周術期から回復期の看護、心臓カテーテル検査の短期入院や末期の重症心不全など長期入院が多いのが特徴である。
- 2022年の心臓カテーテル検査の実施件数は132件、経皮的冠動脈治療90件、ペースメーカー植え込み61件、ペースメーカー電池交換51件であった。手術件数は心臓血管外科・呼吸器外科を合わせて74件であった。
- 循環器内科、心臓血管外科、呼吸器外科の急性期だけでなく、終末期・緩和ケアの患者や高齢でせん妄・認知症の入院患者も多い。またADL援助を必要とする患者が多いため、患者・家族の希望や意向を確認し患者の状態に応じた退院支援に努めている。看護師の知識・技術向上のため、医師主催の勉強会を依頼し循環器に関連した勉強会を実施することができた。
7西病棟【外科、泌尿器科】
- 外科・泌尿器科中心の48床の混合病棟である。入院患者数は、外科576名、泌尿器科667名、周手術期の急性期を中心に、化学療法や透析、生体腎移植などを行っている。ICUやHCUからの緊急手術後の転入も多く、昨年度は179名を受け入れた。高齢者の手術患者が多く、認知症や術後せん妄への対応も大きな課題となった。患者の状態に応じたベッドコントロールを行い、病棟稼働率は94.8%であった。
- 固定チームナーシングにおいては、泌尿器科急性期・外科急性期・混合の3チームに分かれ、担当する患者に対する看護目標を達成できるよう努力している。多職種と連携を取りながら、患者・家族に寄り添った社会資源の情報共有を行い、少しでも安心して入院生活を送り、早期に退院できるよう看護スタッフ一丸となり取り組んでいる。
8東病棟【血液内科、眼科、呼吸器内科】
- 4床のクリーンルームを有する45床の病棟である。血液内科と白内障手術の眼科患者に加え、4月より化学療法を主体とする呼吸器内科患者を受け入れている。年間の化学療法件数は1251件(うち呼吸器内科は113件)、輸血830件、自家末梢血幹細胞移植1件、白内障手術436件を実施した。
- 毎週水曜日は呼吸器内科、金曜日は血液内科の患者について、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、臨床心理士、MSWと共に治療への援助や生活の場の決定等についてカンファレンスを持ち情報共有を行っている。
- 今年度2名の看護師が、がん化学療法院内IVナースに認定され、計9名の看護師が中心静脈ポートの穿刺が可能となった。又、輸血について専門性の高い知識を持つため、学会認定・臨床輸血看護師になるための研修に1名参加した。安全に化学療法や輸血を行うと共に、医師や薬剤師と連携し、円滑に治療や処置を進めるように努めている。
- がん看護実践能力向上研修会に参加し、専門的な知識と技術を習得した看護師3名を中心に、がん患者の精神的な看護や、化学療法の副作用に関する看護を実践している。また、終末期にある患者に対しては、本人や家族の希望に沿った最後が迎えられるように緩和ケアチームと連携し、多職種で協働している。
8西病棟【耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科、外科】
- 今年4月、眼科・耳鼻咽喉科・外科・皮膚科・形成外科に病床編成した。延べ入院患者数 12,280名、入院患者数 1,182名 、転入患者数89名 退院患者数 1,186名であった。他病棟と比較し最も入退院の多い病棟である。4月以降の平均在院日数は 9.4日、病床利用率は 85.5%、手術件数1,000件、化学療法 371件であった。
- 眼科は片眼白内障パスがあったが、患者の高齢化に伴い認知症の患者も多く、両眼白内障のOPを施行していた。そこで両眼白内障パスを作成し、使用を開始した。在院日数は7~8日から、3~4日に短縮されるため今後、白内障手術の回転率の上昇に期待している。
- 病床編成にて耳鼻科診察介助に不慣れなスタッフもおり、今後のチーム編成を鑑み新卒看護師や病棟異動してきた看護師でも介助できるように業務を可視化する必要があった。そこで、物品の配置・診察の準備・介助・後片付け・診察の順番など写真付きのマニュアルを作成し、新人看護師や異動してきた看護師に使用してもらい改訂することができた。
- 外科チームは、周術期・化学療法に加え、皮膚科・形成外科の患者を受け持っている。周術期・化学療法のどちらも経験している看護師は1~2名しかおらず、各々がどの手術・レジメンを経験し習得したのか可視化する必要があった。8西で行う手術・レジメンを洗い出して一覧表にし、点数化(自己 他者チェック)することができた。
救命救急センター(ICU)
- ICUは南予救命救急センターとして、24時間体制でクリティカルケアが必要な患者の対応を行っている。
- ICU・CCUは6床の病床を有し、HCUや救急外来と協力し、緊急入院患者や重症患者、院内の急変患者の受け入れがスムーズに行えるように体制を整えている。
- 2022年度の入院患者は252名、HCUからの転入は13名、一般病棟からの転入は55名であった。手術後入室患者140名、人工呼吸器装着患者69名、血液浄化療法施行患者30名、ECMO装着患者9名であった。
- 緊急度が高く、専門的なケアが必要な患者に柔軟かつ個別性のある質の高い看護が実践できるように、定期的な勉強会の実施、OJT教育、新人看護師や異動者教育など継続的にスキルアップできるような教育体制を構築している。
- 固定チーム活動では、早期人工呼吸器離脱に向け鎮痛・鎮静管理の取り組みや、デバイス固定のフィルム貼付による皮膚トラブルに着目し、きめ細かい看護実践にも取り組んでいる。
救命救急センター(HCU)
- HCUは24時間体制で緊急入院患者や重症患者の受け入れをしている。
- 14床の病床を有し、ICU・救急外来と協力し緊急入院患者や重症患者、術後の患者の受け入れができるように体制を整えている。
- 2022年の新規入院患者は765名、転入53名、緊急手術は92件あった。
- 診療科は多岐にわたり、多種多様な患者・病態の変化に迅速・的確な対応が必要とされる。
複数科の患者を安全かつ安心して治療・看護が受けられるように他職種との連携も重視しながらサービスの提供を行っている。 - 高齢の入院患者が多く、入院時から退院支援にも目を向けることが重要であり、地域連携室や一般病棟との連携に努め、患者や家族に寄り添った看護を目指している。2022年度のチーム活動では、コロナ禍の影響で面会禁止となっていたことから、少しでも患者・家族に安心感を与えることができるようにリモート面会に焦点を当てた活動も行った。
- 看護実践能力・質の向上の為に部署内での勉強会の実施や、自己研鑽を行っている。また、今後起こりうる災害に対して対応力向上のために、シミュレーションや勉強会を通して知識・技術の習得に努めている。
手術室
- 手術室はバイオクリーンルームを含め7室あり、2022年の手術症例はコロナ禍が続く中、年間4556件と過去最高の件数になっている。また救命救急センターを併設しており、勤務時間内・外、夜間・休日を問わず緊急手術を受け入れ、全手術症例の28%が緊急手術である。夜間・休日はオンコール自宅待機制で、全診療科の手術に迅速に対応できる体制を整えている。
- 手術室内の感染管理認定看護師を中心に、手術環境を整え感染防止に努め、手術に携わるすべての職員に対する教育指導も行っている。新型コロナウイルス患者の緊急手術受入れも経験し、受入れ体制も整っている。
- 患者を第一に考え、安全・安心・安楽な周術期看護の提供を目標に、手術看護の安全性の確保と質向上のため、エビデンスレベルの専門的な知識・技術の習得に取り組んでいる。
外来
- 診療科は35科、外来患者数は1日平均830.4人であった。積極的にかかりつけ医との連携を進め、地域支援病院としての役割を果たしている。
- 各診療科での専門外来を含めた診療の補助のほか、外来化学療法、ストーマ外来の他、フットケア12件、糖尿病透析予防指導28件など、専門性を活かした患者介入も実施している。また、がん化学療法認定看護師、緩和ケア認定看護師と連携し、がん患者指導管理料算定件数は93件であった。小児科の虐待対応については臨床心理士と共に介入している。
- 新型コロナウイルスの流行に対応した感染対策も検討し、発熱外来の対応、術前スクリーニングや行動調査の実施、面会禁止の説明など患者・家族への説明も含め全科で対応を行った。発熱外来は379名の患者の対応を行った。
- 高齢者や独居患者も多く、入院を契機に予測される患者の変化に対応できるように、アセスメント力の向上に努め、担当看護師と連携した入院支援を考慮し、2022年は17件実施した。今後も推進していく必要がある。
透析室
- 透析室は17床の病床で、透析を行っている。
- 透析技術認定士の資格を取得した看護師を含め、看護師6名で急性期病院としての透析や、血漿交換、DFPP、LDL吸着など、年間延べ3,951名の血液浄化治療を実施した。
- 2022年の新規透析導入患者数は、32名、他院からの転入患者は133名、他院への転出患者は138名で、他院との連携も図っている。
- 2022年は、病院の障害者等加算請求に取り組み、病院経営に対する意識も高めた。
- 急性期病院として、重症患者の透析を行いながら、日々業務に取り組んでいる。
内視鏡室
- 内視鏡技師3名、小腸カプセル内視鏡読影支援技師1名を含む看護師8名、看護助手1名のスタッフで各種検査・治療の介助、前処置、検査後患者のリカバリー管理、内視鏡機器管理、感染対策、処置具等の物品管理を行っている。担当医師と協働して安全で確実な検査・処置を心がけている。
- 2022年もCOVID-19の影響で人間ドック、検診が中止となり、上部消化管内視鏡は2,786件、下部消化管内視鏡1,481件と減少した。上下部消化管粘膜剥離術74件、大腸ポリペクトミー及び粘膜切除術757件、EUS-FNA14件、小腸内視鏡21件、胆膵系362件の検査・処置を実施した。2022年4月より呼吸器内科が開設され、EBUS-TBNA8件、BAL12件の処置を含めた気管支鏡96件の検査・処置を実施した。COVID-19陽性患者の対応は、マニュアルを活用し実施している。
- 夜間・救急内視鏡への対応として、看護師の待機制を導入している。
- スタッフは、COVID-19の影響で研修会参加が困難となったが、Web研修に積極的に参加し自己研鑽に努めている。また、そこで得た知識を共有し業務改善にも役立てている。
化学療法室
- 化学療法室では、2022年は年間3,518件、月平均293.2件、1日平均 14.6件(最多で1日38件)の化学療法を実施している。2022年4月より呼吸器内科医師が常勤となり、肺癌や悪性中皮腫の抗がん薬治療患者が増加しており、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬などの新規薬剤での治療に伴い、細胞傷害性抗がん薬での治療が難しい高齢者やADL介助が必要な患者の外来治療も増えている。
- がん化学療法看護認定看護師を中心に、安全かつ確実な薬剤の投与管理を実施し、起こり得る有害事象の予防・軽減や苦痛の緩和に努めるとともに、患者が安心して治療が継続できるように電話相談や外来相談にも対応している。また、がんと診断された患者の告知後のサポートなど、多職種連携によるチーム医療の提供に取り組んでいる。
- 病棟看護師の協力のもと、病棟と外来の連携を図り、外来治療移行患者のテンプレート記入や化学療法室見学などを行い、患者情報の共有や継続看護に努めている。
救急外来
- 救急外来では年間10,634人の救急患者の受け入れを行っている。救急搬送患者数(ドクターヘリ含む)は3,208人、ウォークイン患者数は6,275人で、受診患者の年齢や性別、疾患は様々である。地域輪番制の定着と新型コロナ感染症により総受診患者数はピーク時と比較して減少しているが、ホットラインの応需率は98%を誇り愛媛県ドクターヘリの応需数も年々増加している。
- ドクターヘリや救急搬送患者が全員重症で、ウォークイン患者が軽症とは限らないため救急外来スタッフは、受診から早期の看護介入を心がけ、現場マネジメントや小児トリアージを行い受診患者の安全担保に努めている。応援体制環境を整え救急外来のマネジメント能力を高めるための臨床推論やシミュレーション教育を行い、救急看護の質の向上を図っている。また、救急外来スタッフは自己研鑽に励み、各々が得意分野を伸ばし互いに苦手分野を補いながら地域住民の期待に応えられる救急外来看護を目指している。
人間ドック
- 2022年度の利用者は、1日ドック69名、2日ドック(通院)59名、脳ドック9名、その他健診は312名、合計499名実施した。新型コロナウイルス感染症の流行状況に応じて、受け入れを検討し、1/1~5/31は全面休止、6/1~7/31は胃カメラ検査休止、6/1~肺機能検査休止と大幅な縮小となった。現在も感染症の動向を注視し再開を検討している。
- 健診センターの休止によって、新型コロナウイルス陽性患者の電話健康観察や、予定入院患者の予診業務などにシフトし、従事している。
放射線科
- 放射線科では、診断検査、血管内治療、CT検査、MRI検査、RI検査、放射線治療を行っている。2022年は、X線TV室では、CVC、ポート植え込み133件、上部下部消化管造影252件、その他透視検査を431件実施した。血管造影室では、脳外科、放射線科、泌尿器外科の血管造影検・治療を283件、循環器内科の心臓血管治療・検査を595件、放射線治療室では、235件の照射を実施した。
- 夜間休日は待機制をとっており、70件の緊急血管造影検査及び治療を実施した。医療や医療機器の技術進歩は目覚ましく、患者が安全に検査、治療を受けられるよう日々知識、技術の向上に努めている。医師、看護師、放射線技師が協働し、より質の高い医療の提供ができるよう取り組んでいる。