整形外科
1.研修・認定施設
- 日本整形外科学会専門医研修施設
2.スタッフ紹介
主任科長兼医療安全管理部長兼リハビリテーション科科長 藤田 勝(ふじた まさる)
資格・認定 | 整形外科専門医 脊椎脊髄外科指導医 脊椎脊髄病医 |
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主な専門領域 | 脊椎外科 手外科 |
ドクターから一言 | 南予の地域医療に貢献したいと思います。 より良い医療を提供できるようスタッフ一丸となって頑張ります。宜しくお願い致します。 |
医長 岩本 昌也(いわもと まさや)
資格・認定 | 日本整形外科学会整形外科専門医 |
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主な専門領域 | |
ドクターから一言 |
医長 楠目 浩祐(くずめ こうすけ)
資格・認定 | 整形外科専門医 |
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主な専門領域 | |
ドクターから一言 | 宇和島の医療の充実に貢献したいと思っていますので、よろしくお願い致します。 |
医員 井上 直弥(いのうえ なおや)
資格・認定 | |
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主な専門領域 | 整形外科一般 |
ドクターから一言 | 南予地域では初めて診療させていただくことになります。 患者さま方にとってベストの医療を提供できるよう頑張ります。 |
医員 三好 翔太(みよし しょうた)
資格・認定 | |
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主な専門領域 | |
ドクターから一言 |
医員 下野 雄大(しもの かつひろ)
資格・認定 | |
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主な専門領域 | 整形外科一般 |
ドクターから一言 | 初期研修医から宇和島でお世話になり、今年で3年目になります。宇和島、幡多医療圏の皆さまのために頑張って診療いたします。 |
3.診療の総括
来るものは拒まずの精神で診療に臨んでいます。
鶴岡副院長が退職し、新たな体制で診療にあたっています。当院の整形外科は専攻医が6名中3名であり、若手中心の構成になっています。専攻医は毎年異動するために、患者さまやスタッフの方にご迷惑をおかけしています。
2021年も新型コロナの影響で外来患者、手術件数も前年同程度になりました。しかし、コロナ禍においても、南予三次救急医療を担い多発外傷、脊椎損傷など例年通り受け入れを行ってきました。
外傷のみでなく、脊椎、関節などの慢性疾患の治療も積極的に行っています。
人工股関節手術においては、今年度よりCTナビゲーションを導入し、より正確な手術が可能になりました。
患者さまの早期離床、早期社会復帰をめざし診療していますが、当院だけで診療が完結できず、転院リハビリをお願いすることが多くあります。転院しても不安が無いように、地域の医療機関とつながりのある診療を心がけています。
最近の傾向として、癌骨転移の紹介が増加傾向で、患者さまのADLが維持できるように主診療科と連携して診療に関わっています。
毎朝、外来診療前に整形外科スタッフ全員で入院患者、手術患者、外来患者、救急患者の治療方針を検討し安心安全の診療を心がけています。
臨床医療だけでなく若手医師には積極的に学会参加、発表をしてもらい、見識を広めてもらうように心がけています。困ったときには市立宇和島病院の整形外科を受診したいと思われるように、スタッフ一同で頑張っていきます。
4.診療実績
2021年の手術数:783件
内訳
膝 | 86例 (人工膝関節置換術45例、脛骨高位骨切り術2例、関節鏡視下手術21例、 膝関節内骨折骨接合術16例) |
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股関節 | 25例 (人工股関節置換術18例、その他7例) |
下肢骨折 | 165例 (大腿骨近位部骨折120例、その他の大腿骨骨折12例、下腿骨骨折33例) |
その他の下肢手術 | 102例 |
肩関節 | 5例 (腱板修復2例、鏡視下手術2例、人工肩関節1例) |
肘関節 | 19例 (関節内骨折骨接合術17例) |
手関節、手の手術 | 61例 |
上肢骨折 | 104例 (上腕骨骨接合術18例、前腕骨骨接合術68例、手根骨・指骨接合術18例) |
その他の上肢手術 | 59例 |
脊椎手術 | 123例 (頸椎除圧30例、除圧・固定15例、腰椎除圧29例、除圧・固定18例、 胸椎除圧・固定1例、脊椎long fusion10例、その他の脊椎手術18例) |
骨軟部腫瘍 | 17例 (悪性腫瘍1例、良性腫瘍16例) |
解説
- 大腿骨頚部骨折については人工骨頭挿入術、ハンソンピン固定
- 大腿骨転子部骨折には髄内釘固定(PFNA)
- 橈骨遠位端骨折には掌側プレート固定
- 頸椎症性脊髄症には片開き式椎弓形成術
- 頸椎椎間板ヘルニアには前方固定(PEEKケージ使用)
- 頸椎脱臼骨折には前方プレート固定または外側塊スクリュー固定
- 腰部脊柱管狭窄症には顕微鏡視下棘突起縦割式椎弓切除、変性すべり症にはPLIF、TLIF
- 腰椎椎間板ヘルニアには顕微鏡下ヘルニア摘出術
- 人工股関節置換術は後側方、ALSアプローチで行っている
- 関節鏡手術は膝、肘を対象として、半月板部分切除、縫合、靱帯再建術、遊離体摘出術
- 下肢壊死に対する大腿切断、下腿切断は他の医療機関より多く、ASOあるいはDM性壊疽が多い
- 腫瘍については良性腫瘍が多く、神経鞘腫の顕微鏡下核出、脂肪腫など
- 脊椎骨転移には経皮的椎弓根スクリュー固定
- 痙直型脳性麻痺の筋解離術については小児整形外科専門医師を招き対応している
5.学術的業績
1)受賞業績
- 第6回四国脊椎外科研究会(5月8日、高松・Web)
樋野正典:学会奨励賞頚椎、頚髄損傷に伴う椎骨動脈損傷の検討
樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、青木一将、岩本昌也、河野康平、藤田勝
- 第166回愛媛整形外科集談会(6月5日、松山)
樋野正典:学会賞頚椎、頚髄損傷に伴う椎骨動脈損傷の検討
樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、青木一将、岩本昌也、河野康平、藤田勝
2)論文報告
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樋野正典、藤田勝、石村大樹、青木一将、中須賀允紀、岩本昌也、鶴岡裕昭:
手根管症候群再手術例の検討.
中部日本整形外科災害外科学会雑 2021;64:91-92.
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中須賀允紀、鶴岡裕昭、藤田勝、岩本昌也、青木一将、石村大樹、樋野正典:
THA後に発症した腸腰筋血腫の1例.
中国四国整形外科学会雑誌 2021;33(1):19―24.
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青木一将、鶴岡裕昭、藤田勝、岩本昌也、青木一将、樋野正典、石村大樹:
後脛骨筋腱脱臼に対して観血的脱臼制動術を行った1例.
中国四国整形外科学会雑誌 2021;33(1):115-118.
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超高齢者の線維性骨異形成による大腿骨近位部病的骨折の治療経験
伊藤輝人、藤田勝、岩本昌也、青木一将、樋野正典、石橋伸輔、河野康平
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当院における転移性骨腫瘍の外来受診状況と介入調査
藤田勝、伊藤輝人、石橋伸輔、樋野正典、青木一将、河野康平、岩本昌也
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超高齢者の線維性骨異形成による大腿骨近位部病的骨折の治療経験
石村大樹、藤田勝、岩本昌也、青木一将、樋野正典、鶴岡裕昭
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左股関節ロッキングの1例
岩本昌也、鶴岡裕昭、藤田勝、青木一将、石村大樹、樋野正典、加藤雅紀
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上腕部高圧注入損傷の一例
下野雄大、樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、青木一将、河野康平、岩本昌也、藤田勝
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頚椎、頚髄損傷に伴う椎骨動脈損傷の検討
樋野正典、下野雄大、石橋伸輔、伊藤輝人、青木一将、岩本昌也、河野康平 藤田勝
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特発性馬尾ヘルニアの1例
河野康平、樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、岩本昌也、藤田勝
- 左股関節ロッキングの1例
岩本昌也、河野康平、樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、藤田勝
- 外側タナ障害の1例
石橋伸輔、河野康平、樋野正典、伊藤輝人、岩本昌也、藤田勝
3)学会発表
(総会)
第137回中部日本整形外科災害外科学会(10月8-9日、金沢・Web)
(地方会)
第165回愛媛整形外科集談会(2月6日、松山)
第166回愛媛整形外科集談会(6月5日、松山)
第167回愛媛整形外科集談会(9月4日、松山)
当院における下肢切断術後の治療成績
青木一将、樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、岩本昌也、河野康平、藤田勝
第54回中国四国整形外科学会(11月20日、山口・Web)
第168回愛媛整形外科集談会(12月4日、松山)
上肢末梢神経に腫瘤形成性白血病浸潤を来した経験
伊藤輝人、樋野正典、石橋伸輔、河野康平、岩本昌也 藤田勝
(研究会)
第6回四国脊椎外科研究会(5月8日、高松・Web)
頚椎、頚髄損傷に伴う椎骨動脈損傷の検討
樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、青木一将、岩本昌也、河野康平、藤田勝
第21回愛媛骨折治療研究会(6月26日、松山)
Terrible triad損傷に対して人工橈骨頭置換術を行った1例
石橋伸輔、樋野正典、伊藤輝人、青木一将、河野康平、岩本昌也、藤田勝
第13回愛媛手外科研究会(8月21日、松山)
手部デグロービング損傷の1例
樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、青木一将、岩本昌也、河野康平、藤田勝
第94回西日本脊椎研究会(11月13日、福岡・Web)
当院における硬膜外膿瘍の検討
河野康平、樋野正典、石橋伸輔、伊藤輝人、岩本昌也、藤田勝