南予医学雑誌20巻
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-7-南予医誌 Vol.20 No. 1 2020 自然の風土、気象条件は直接的、間接的に人間の健康状態、疾病、死亡に影響を与える。今回、我々は2015年1月から2015年12月の間に愛媛大学医学部附属病院の救急外来を受診した成人の患者の、疾患と気象の関連性を検討した。また、季節別の各疾患の受診者数の違いについても検討した。消化器疾患、皮膚疾患による受診は気圧と気温において他疾患群と統計学的な有意差があり、呼吸器疾患、泌尿器科疾患、婦人科疾患による受診は気圧差で他疾患群と有意差を認めた。各疾患群の季節間での受診者数の比率の違いを検討したところ、消化器疾患と整形疾患において有意差を認めた。本研究においては、単施設での検討であり、対象症例としてのバイアスがあると考えられるため、今後、他施設を含めさらに症例を集積し、病気予報などへの応用が望まれる。受稿日 令和1年9月2日受理日 令和1年9月30日連絡先 〒791-0295 愛媛県東温市志津川愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座 三好 誠吾1 )愛媛大学医学部 4学年2 )愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座要    旨Key Words:疾患、気象、愛媛県山 名 悠 太1),三 好 誠 吾2),片 山   均2),廣 瀬 未 優2),杉 本 英 司2),川 上 真 由2),加 藤 高 英2),山 本 将一朗2),濵 田 千 鶴2),濱 口 直 彦2),山 口   修2)愛媛県における気象と疾患の関連性原   著

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