南予医学雑誌20巻
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-42-南予医誌 Vol.20 No. 1 2020 梅毒は1980年代に比べ著しく減少しているが、近年増加傾向にあり、また、性風俗の多様化により口腔咽頭梅毒がしばしば報告されるようになった。本症例のようにリンパ節腫脹を主訴に来院する梅毒症例も見られるため、頸部リンパ節腫脹を来す疾患として再認識しておく必要がある。また梅毒を含めた性感染症は特異的な所見を認めないことも多いため、常に性感染症、特に梅毒も念頭に置いて診察にあたるべきである。ま と め1)余田敬子:口腔・咽頭に関連する性感染症.日耳鼻 2015;118:841-853.参 考 文 献2)野村研一郎,金谷健史,唐崎玲子, 他:咽頭梅毒症例.耳鼻臨床 2004;97:423-426.3)余田敬子:口腔咽頭の梅毒病変.耳鼻臨床 2010;103:984~985.4)滝本泰光,伊東眞人:頭頸部癌との鑑別を必要とした咽頭梅毒例.耳鼻臨床2011;104:8-9.5)上野泰宏,神部芳則,宮城徳人,他:口角部硬性下疳を伴った梅毒性頚部リンパ節炎の2例.日口外誌 2007;53:486-489.6)宮井大介,西周子,福地康孝,他:頚部に認められた梅毒性リンパ節炎の1例.日口外誌 2005;51:35-38

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