南予医学雑誌20巻
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-18-南予医誌 Vol.20 No. 1 2020 人工呼吸器関連肺炎(VAP)は重要なデバイス関連院内感染である。当院ICUにおける2017年4月から翌年3月までのVAP予防バンドルの実施状況を調査した。対象となった27名ののべ人工呼吸管理日数は291日で、バンドル各項目の実施率は口腔ケア:95%、頭部挙上:40%、概日リズム導入:45%、閉鎖式吸引:97%、カフ圧管理:100%であった。頭部挙上や概日リズム導入を妨げていたのは、治療上の制限や不安定な循環動態といった回避することの難しい要因であった。頭部挙上については、他に有益と考えられる体位がある場合そちらを優先しており、実施率低下の要因となっていた。受稿日 令和1年10月10日受理日 令和1年10月16日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1市立宇和島病院 看護部 松尾 良市立宇和島病院 看護部 ICU 看護師要    旨Key Words:VAP予防バンドル、バンドル各項目の実施率、頭部挙上と概日リズム導入松 尾   良,福 本 安紗美人工呼吸器関連肺炎予防バンドルの実施状況調査原   著

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