南予医学雑誌19巻
40/92

南予医誌 Vol.19 No. 1 2019-38-(表1)患者背景緊急PCI (n=104) 待機的PCI (n=135) p 平均年齢, 歳 70.7 ± 10.5 70.9 ± 10.0 0.86 男性, 人 (%) 70 (67.3) 95 (70.4) 0.67 身長, cm 158.3 ± 9.7 158.5 ± 8.7 0.84 体重, kg 59.1 ± 12.7 61.0 ± 13.5 0.27 BMI, kg/m2 23.4 ± 3.9 24.1 ± 4.0 0.22 疾患, 人急性心筋梗塞92 9 不安定狭心症12 15 陳旧性心筋梗塞0 30 安定狭心症0 81 PCI歴あり, 人 (%) 12 (11.5) 59 (43.7) < 0.01 冠危険因子, 人 (%) 高血圧症71 (68.3) 88 (65.2) 0.68 脂質異常症61 (58.7) 70 (51.9) 0.36 糖尿病52 (50.0) 65 (48.2) 0.80 喫煙35 (33.7) 37 (27.4) 0.32 家族歴9 (8.7) 13 (9.6) 0.83 病変, 人 (%) 右冠動脈39 (37.5) 40 (29.6) 左前下行枝49 (47.1) 63 (46.7) 左回旋枝10 (9.6) 16 (11.9) 多技病変 4 (3.8) 9 (6.7) 左主幹部 2 (1.9) 7 (5.2) ることで心血管イベントを抑制できる可能性が示唆されている。このような背景からわが国においても,動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版の中で,冠動脈疾患の二次予防として,LDL-Cを70mg/dL未満と厳格にコントロールすることを考慮すべき病態について明記された(表4)6)。 血中コレステロール値は肝臓での合成と小腸からの吸収によって成り立っている。スタチンは肝臓でのコレステロール合成を抑制しLDL-Cを低下させる。高用量スタチンは低用量スタチンと比較してLDL-Cを低下させ心血管イベントを抑制する報告7)もあるが,スタチンを倍量に増量してもLDL-C低下率は約6%と効果が低いことも知られている。また,スタチンにより肝臓での合成を抑制す

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る