南予医学雑誌19巻
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南予医誌 Vol.19 No. 1 2019-24-FDPとDダイマーは急性前骨髄性白血病 (acute promyelocytic leukemia:APL)や一部がんの骨転移などの線溶亢進のみられるDICやt-PA製剤投与では速やかに低分子XDPまで分解されるため各分子種と均等に反応する試薬が理想と考える。しかし各社製品によって用いられているモノクローナル抗体が異なり,統一された標準物質がなく,抗原が多様性なため測定値に試薬間差を認めるのが現状である。今回の基礎的検討からも検討試薬はFDP,Dダイマーともに各分子種にほぼ均一に反応したが,対照試薬のFDPは低分子化するにつれて反応性は増加するがD分画とはほとんど反応せ(表3)検査所見と経過DaysXX+1(午前)X+1(午後)X+2X+3X+5X+6X+7Days(午前)(午後)CRPmg/dL13.2823.6522.8221.7519.424.376.4215.05WBC×103/μL15.5915.1014.1615.978.939.1512.7114.20Hbg/dL10.310.410.910.69.49.07.65.4PLT×104/μL18.715.214.310.25.74.13.16.4PTINR199179172158152138167151PT-INR1.991.791.721.581.521.381.671.51APTTsec68.860.161.361.864.950.465.249.5Fbgmg/dL228.8302.2―254.3173.9―――AT%32.357.9―55.958.936.639.884.0P-FDPμg/mL18.425.819.713.39.310.67.46.3Dダイマーμg/mL11.924.720.013.39.512.58.15.9※P-FDP、Dダイマーは対照試薬を使用(表4)試薬間差対照試薬対照試薬DaysXX+1(午前)X+1(午後)X+2X+3X+5X+6X+7P-FDPμg/mL18.425.819.713.39.310.67.46.3Dダイマーμg/mL11.924.720.013.39.512.58.15.9検討試薬DaysXX+1(午前)X+1(午後)X+2X+3X+5X+6X+7P-FDPμg/mL20.836.729.320.316.118.512.39.8Dダイマーμg/mL10.920.817.011.77.89.36.34.3

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