南予医学雑誌19巻
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南予医誌 Vol.19 No. 1 2019-22-②中高分子,③中低分子,④低分子)の分子種をウエスタンブロット法で確認し(図6),検討・対照両試薬で FDPとDダイマーを測定した。検討試薬はFDPが①15.4μg/mL,②15.1μg/mL,③14.5μg/mL,④18.5μg/mL,Dダイマーが①11.8μg/mL,②11.6μg/mL,③11.0μg/mL,④11.3μg/mLであった。対照試薬はFDPが①22.5μg/mL,②34.3μg/mL,③40.1 μg/mL,④70.1μg/mL,Dダイマーが①11.4μg/mL,②9.0μg/mL,③6.0μg/mL,④1.6μg/mLであった。検討試薬はFDP,Dダイマーともにほぼ均等な反応であったが対照試薬のFDPは低分子化するにつれ反応性が増加し,Dダイマーは逆に低下した(図7)。5. FDP、Dダイマー測定値逆転現象の解析 検討試薬を使用してFDP,Dダイマーを同時測定した873件でFDP,Dダイマー測定値逆転現象は認めなかった。対照試薬を使用してFDP,Dダイマーを同時測定した553件ではFDP,Dダイマー測定値逆転現(図5)対照試薬との相関性(図6)経時分解サンプルFDP相関Dダイマー相関n=192y=0.958x+1.190r=0.978n=199y=0.853x–0.029r=0.990試薬(μg/mL)試薬(μg/mL)r0.990検討試検討対照試薬(μg/mL)対照試薬(μg/mL)①②③④Y-YD-X-DY-X-DY-DD-D高分子低分子象を9件認め,そのうち同一患者検体で経時的に4件の逆転現象を認めた症例について検体解析を行った。

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