南予医学雑誌 第18巻
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南予医誌 Vol.18 No. 1 2017-50-  当院における経皮内視鏡的胃瘻造設術の検討   原  著受稿日 平成29年6月30日受理日 平成29年11月7日連絡先 〒799-3701 宇和島市吉田町北小路甲217番地 宇和島市立吉田病院外科 甲谷 孝史 甲 谷 孝 史1),沖   良 隆2),山 本 四 郎2), 橋 本 治 久2),岡 田 憲 三3) 1)宇和島市立吉田病院 外科 2)宇和島市立吉田病院 内科 3)市立宇和島病院 外科要   旨 2011年4月から2016年12月までに当院で内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy,(PEG)をした68例の成績を検討した。対象は,男性22名,女性46名。年齢は61歳~95歳で平均81歳であった。基礎疾患は脳血管障害・神経疾患に伴う嚥下障害が48例,認知症が7例合わせて55例で,他は,肺炎によるもの12例,高齢に伴う摂食嚥下困難例1例であった(表2)。PEG後の合併症では,挿入部皮膚からの出血1例,チューブ自己抜去5例,創感染症4例が認められたが,重篤なものはなかった。PEG後の生存期間は,30日~1500日であり,生存期間中央値は580日であった。30日以内の早期死亡例が1例あり,この症例は,基礎疾患の悪化によるものであった。PEG施行症例そのものが高齢かつ基礎疾患を有する症例が多く,施行に当たり,本人および家族への術前の十分な説明が必要である (南予医誌 2017;18:50-55.)Key word:PEG ,PEG後合併症,PEG後生存期間.

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