南予医学雑誌 第18巻
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南予医誌 Vol.18 No. 1 2017-48-B・C・D群は約40%しか確認できていなかった。避難誘導訓練に関しては殆どの人が自信がないと答えた。しかし,B群は96%が誘導に自信ありと答えた。 自主参集命令の震度の回答を(図1)に示す。このうち,全職員参集命令の出る震度6弱と正しく答えたのはA群で24%,最も高値のB群でも40%であり(表4)全体では31.2%であった。 自由記載の中には「リーダーとして自信がない」,「災害が起きると意識は高まるが時間が経つと忘れる」,「訓練は定期的に何度も必要」,「患者誘導は訓練しないと不安」といった意見があった。考察 発災時に現場で,まず各自がどう動くか何をしなければならないかを知り得る方法は,マニュアル既読と訓練参加である。B・D群に比べ,A群では80%以上の人が自分の役割を理解している。勤務年数・経験値によるものとも考えられるが,リーダーとして患者,スタッフの安全に対する責任感の大きさがうかがえる。避難誘導に自信のあるB群は,訓練参加が出来なくとも知識を得ることで自信に繋がっているのかもしれない。災害時の対応は,各自の意識の高さや自分の役割をどう理解しているかによって大きく変わってくる。病棟看護師にとって日頃から入院患者のADL・手術状況等の情報を共有する事は必須である。 濱谷2)は「大切なのは各職員が自施設の現状に即して災害時の自分の役割をリアルにイメージできることと,初期計画が上手く機能するかを確認することである。」と述べている。先の熊本地震を他人事と思わず,静穏期・準備期に災害マニュアルや連絡網,自分の役割など防災に関する知識・意識を高め,職員全員に研修やシミュレーション・伝達講習を繰り返し行う事が必要と考える。結論1. 訓練に参加したリーダー経験者は,マニュアル既読・役割理解がある。2. 全体的に自主参集命令震度・ライフラ(図1)自主参集命令の震度の回答数図1 自主参集命令の震度の回答数 0204060803弱3強4弱4強5弱5強6弱6強7弱7強無回答247960486862111n=218
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