南予医学雑誌 第18巻
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南予医誌 Vol.18 No. 1 2017-17-  7年間の当院で行われた超緊急帝王切開についての 検討   原  著受稿日 平成29年2月28日受理日 平成29年5月23日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 産婦人科 矢野 真理 矢 野 真 理,清 村 正 樹, 岩 本 麻 里,中 橋 徳 文 市立宇和島病院 産婦人科要   旨 産科診療において緊急帝王切開術は日常業務の一環であるが,全身麻酔による帝王切開にて生児を得られた症例を当院では超緊急帝王切開と定義し,2010年~2016年の間に行った超緊急帝王切開12例につき検討した。 分娩数は2868例,帝王切開は834例(29.1%),予定帝王切開は391例(13.6%),緊急帝王切開は431例(15.0%)超緊急帝王切開12例(0.42%)であった。超緊急帝王切開12例について,手術決定時間帯,決定より児娩出までの時間と児の予後について検討した。 時間外・休日群は手術決定から児娩出までの時間が勤務時間内群に比べ約20分長かったが今回の検討では児の予後には影響が見られなかった。 しかし,今後この20分の遅れが児の予後に影響を及ぼす可能性については容易に想像できる。時間外・休日の手術受け入れ体制改善が急務であると思われた。 (南予医誌 2017;18:17-22.)Key word:超緊急帝王切開,常位胎盤早期剥離

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