南予医学雑誌 第17巻
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南予医誌 Vol.17 No. 1 2016-86-編 集 後 記 この編集後記を書いているのは平成28年12月、年の暮れです。いろいろなことのあった1年でした。皆様はどのようなことが印象に残りましたでしょうか。某大手検索サイトの検索ランキングによると「ポケモンgo」が第1位、次に「オリンピック」、「SMAP解散」と続きます。手軽な検索と深く心に残るものとはおのずと異なりますが、これも時代を映す鏡の一つと言えるでしょう。熊本地震も今年4月のことでした。東日本大震災から5年、あの時もそうでしたが、大きな災害の起こる度、自ら被災者でありながらも不眠不休で救済活動をなされた現地の方々の姿には頭が下がります。当地も大震災とは無縁ではありません。昭和南海地震から70年、いつ南海トラフ地震が起こっても不思議ではない状況です。当院でも毎年、防災訓練が行われていますが、漫然と参加するのではなく、常に自らのこととして考え、行動することが大事であると肝に銘じました。 さて、長年にわたりご苦労いただいた相原先生の転勤に伴い、南予医学雑誌は17巻より福井が編集委員長を引き継ぐこととなりました。慣れない仕事ゆえ、投稿依頼、査読、校正など手間取ることが多かったものの、何とか無事発刊の運びとなりました。内容は展望1編、原著4編、症例報告5編、目で見る症例1編、著者も医師、研修医をはじめ、食養科、臨床検査科、放射線科などバラエティに富むものとなっています。 南予地方は中央からも遠く、また昨今の人口減少、老齢化も顕著です。学会へ行くのも一苦労、街へ出れば子供の元気に遊ぶ姿も珍しくなってきました。このような状況も、地域医療というとらえ方をすれば、まさに日本の最先端の現場といえるかも知れません。マンパワーも充分とは言えず、苦労している仲間も多いことでしょう。しかし、このような地域にあっても自らの経験や試みを発信し、論文として残すことは大変意義あることと思います。若い研修医の皆様も論文を書くためのトレーニングの場として是非利用して下さい。充実した査読陣からの辛口の意見もあるでしょうがそれもまたいい経験です。南予医学雑誌では投稿を常に募集しています。沢山の投稿、チャレンジをお待ちしています。(福井  聡)編集委員福井  聡(委員長)、林  正俊、岡田 憲三、宮内 省蔵、長谷 幸治、伊藤 由理、中川 健司、山崎  幸、竹内 信人、兵頭 忠徳査読を始めとして、発刊に際し多くのご助言を頂きました以下の先生方に心より感謝申し上げます(50音別、敬称略)。大島 清孝、岡  明博、岡田 憲三、金子 政彦、坂尾 寿彦、鹿田 久治、竹口  崇、根津 賢司、長谷部 昌、松影 昭一、宮内 省蔵

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