南予医学雑誌 第17巻
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林、他:小児科患者数の推移から見た地域の問題南予医誌 Vol.17 No. 1 2016-5-次的な動きを見てみると,ウイルス性髄膜炎・脳炎は流行の有無はあるが,以前ほどの多発はなくなった。平均在院日数も短いところで一定化している。川崎病は最近増加傾向がある一方で在院日数は明らかに短縮している。ネフローゼ症候群は以前長期入院の代表的疾患であったが,最近は初発以外は外来で治療することが多い。かつ腎生検だけの入院も多くなった。従って入院数も減少し,平均在院日数も短縮されてきた。このように様々な疾患で入院患者の平均在院日数は短くなり,ベッドの回転が速くなっている。(図5) 一人医長を廃止して複数医師体制にするとの方針のもと,小児科入院施設は拠点化され,当科は南予の拠点病院としてスタッフの数を増員していただいた。赴任当時3名のスタッフは現在7名と増えている。一人当たりの業務量は減っているはずではあるが,如何せん負担感は相変わらず大きいものがある。医療医学の進歩だけでなく,患者の要求が高く多くなり,平均在院日数短縮によるベッドの回転率の上昇や,入退院或は日ごろの診療業務の煩雑さ,書類の多さなど考え得る理由は多岐にわたる。電子カルテ化されて管理はしやすくなったが,全て医師の記載や関与を要求され,負担が減っていない。 時間外外来はどうか。人口減少のさなかにある少子高齢化の地域でも,時間外外来は2007年まで右肩上がりで増加していた(図6)。少子化で核家族化した現代では,(図5)ウイルス性脳炎・髄膜炎,川崎病あるいはネフローゼ症候群での 入院患者数と平均在員日数
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