南予医学雑誌 第16巻
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南予医誌 Vol.16 No. 1 2015-67-  胸部外傷による遅発性血胸と続発性急性膿胸に対し鏡視下手術を行い早期回復に至った1例 永 岡 智 之1),友 藤 克 博1),中 川 裕 輔1), 岡 田 倫 明1),山 内 達 雄1),今 井 良 典1), 中 村 太 郎1),清 地 秀 典1),岡 田 憲 三1), 梶 原 伸 介1),石 田 直 樹2),坂 尾 寿 彦2) 1)市立宇和島病院 外科 2)市立宇和島病院 心臓血管外科受稿日 平成27年4月12日受理日 平成27年7月31日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 外科 永岡 智之要   旨 症例は82歳, 男性。右胸部を強打し, 胸部CTで右第7-11肋骨骨折を認め, 経過観察入院し, 症状増悪なく入院6日目に退院した。 受傷後30日目に呼吸苦が出現し当科再受診。遅発性血胸の診断で胸腔ドレナージを開始したが,入院4日目にはドレナージ不良となり, その後の造影CTで膿胸と診断したため入院11日目に胸腔鏡下膿瘍腔掻爬術を行った。術後6日目に退院し, 現在再発を認めていない。胸部外傷後には遅発性血胸が出現することがあり, 遺残血胸は膿胸の原因となりうる。 膿胸は治療に難渋することが多いが, 近年では胸腔鏡下手術により早期退院報告例が散見され, 本症例でも診断後早期に手術を行なったことが良好な感染コントロール, 早期退院につながったと考えられた。 (南予医誌 2015;16:67-73.)Key Words:外傷, 遅発性血胸, 急性膿胸, 手術   症例報告

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