南予医学雑誌 第16巻
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高村、他:当院におけるMRIの進化と3テスラ画像南予医誌 Vol.16 No. 1 2015-29-(図3)ことができている。また,歪のないDWI画像で微小病変を検出することも可能となり,全例3テスラで施行している(図5-A)。開口径70センチの空間が患者の安心感に効果を得ている。■心臓…心臓MRI検査(CMR)における3テスラのアドバンテージは高コントラストによる分解能の高さにある。シネMRI,パーフュージョン,LGE(Late gadolinium enhancement)などにおいて,心室壁と心内腔のコントラスト差が大きくなり診断能が向上した(図5-B)。欠点は,高速撮像のSSFP (steady-state free precession) シーケンスにおいてSARの制限がかかりやすく5)パルス周波数によるアーチファクトが出現することであるが,他シーケンスでの撮像や操作の設定により回避して撮像可能となっている。最も手技が複雑であるATP剤(トリノシンS)による負荷心筋パーフュージョンMRIに関しては,新しい負荷

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