南予医学雑誌 第16巻
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南予医誌 Vol.16 No. 1 2015-24-   トピックス 当院におけるMRI装置の進化と 3テスラ装置による最新画像 高 村 好 実1),宇 高 加代子1),大 森 公 揮1), 長 生 健 太1),福 井   聡2) 1)市立宇和島病院 MRI室 2)市立宇和島病院 放射線科要   旨 MRI(Magnetic Resonance Imaging)が新たな画像診断法として厚生省の認可を受け販売されたのは1983年からであるが,当院でも1991年に南予初のMRI装置(静磁場強度:1.0テスラ)が導入された。その頃のMRI装置の撮像パルスシーケンスは,スピンエコー法やtime of ight法などに限られ画像の種類も非常に少なかった。2001年に1.5テスラ装置が導入されると,頭部から乳腺,腹部,下肢に至るまで多くの部位が新たな撮像対象となり,初期導入装置の需要は見る間に減少していった。2006年にはもう一台最新の1.5テスラ装置が追加されたことで,最新画像を提供できる高性能機器での2台体制が始まった。同じ1.5テスラ装置ながら2001年に稼働した装置より傾斜磁場強度などの性能が優れ,時間分解能と空間分解能が高い秀逸な画像や,撮像時間の短縮による撮像件数の増加は臨床に大きく寄与した。そして2014年には待望の3テスラ装置が導入され,当院も高解像度のMRI画像を得ることとなった。3台体制で1年を経過し,3テスラの日常画像も安定し1.5テスラとの整合性も整ったので,今回当院のMRI装置の進化ついて報告し,最新の画像を供覧した。  (南予医誌 2015;16:24-35.)Key Words:MRI(Magnetic Resonance Imaging),1.5テスラ,3テスラ,高SNR,高分解能受稿日 平成27年8月25日受理日 平成27年9月3日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 MRI室 高村 好実

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