南予医学雑誌 第16巻
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南予医誌 Vol.16 No. 1 2015-111- なんよだより えひめ国体にむけて ~薬剤師が出来ること~ 氏 家 おりえ 市立宇和島病院 薬局 “君は風 いしづちを駆け 瀬戸に舞え”のスローガンのもと,平成29年9月30日から10月10日まで,愛媛県内の様々な地域の競技場で,えひめ国体が開催されます。 今回のえひめ国体は,昭和28年に四国4県で共同開催して以来64年ぶり,初の単独開催となるものです。県民総参加のもと,地域をあげて選手や観客をおもてなしするなど,全国から訪れる人々との交流を通した地域の活性化を期待しています。 このえひめ国体で,全国に誇り得る「スポーツ立県えひめ」の実現を図るため,私たち薬剤師に出来ることを考えてみました。 先日,風邪薬の服用によりドーピング違反の恐れが出たとして,女子柔道選手2名が,受稿日 平成27年5月14日受理日 平成27年5月14日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 薬局 氏家おりえドイツで行われたグランプリ大会の開幕前日に欠場を決め,その後処分を受けたというショッキングなニュースが流れました。 柔道日本代表チームでは,選手が使える薬を管理していたものの,今回2人は市販の風邪薬を使用し,その中にドーピング対象として指定されていた禁止物質メチルエフェドリンが含まれていたようです。 世界で戦う日本のトップアスリートである選手たちでさえ,このような初歩的なミス,『うっかりドーピング』を犯してしまうことがあるのです。 ドーピングとは「選手が競技成績をあげる目的で薬物などを使用する不正行為」のことですが,故意に行われるものばかりではありません。禁止物質入りの市販薬やドリンク剤をそうとは知らずに服用してしまい,陽性反応がでる,いわゆる『うっかりドーピング』と言われるものがあり,たとえ“うっかり”であったとしても,ドーピング違反とみなされ,記録抹消や競技大会への出場停止など厳しい処分が下されます。
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