南予医誌 Vol.15 No. １ 2014－40－ば術後３ヶ月以降と指導し, また膣断端縫合には緩まないV-Locを使用していることなどで防げていると思われる。 術後の回復は明らかに早く, 速やかに離床, 退院ができ, 早期の社会復帰が可能である。 パスの運用上, 術後７日間での退院としているが, ３日程度での退院が十分可能と思われる。ATHは, 術後11日間での退院としている。 TLHに対する患者からのニーズは大きく, 当科での施行症例数も増加しており, 適応を拡大していく必要があるが, 安全性の担保には術者の技術向上が大切である。さらに, 適切な手術器具の使用, ハイビジョンシステムの導入, 麻酔科医や手術室スタッフとの連携も重要である。結 語 産婦人科領域における内視鏡下手術は, 手術侵襲, 術後合併症, 美容上, いずれも開腹術に比べ優れ, 積極的に導入することが求められている。しかし, TLHは縫合, 結紮, 止血などの基本的な腹腔鏡下手術手技や正確な解剖学的知識がとくに必要で, 今後当科で適応拡大を進めるにあたり, 十分安全性に配慮し, 施行していきたいと思っている。参考文献１） Brummer TH, Jalkanen J, Fraser J, et al.: FINHYST, a prospective study of 5279 hysterectomies: complications and the risk factors. Human Repro-duction 2011; 26(7): 1741-1751.２） Koh CH: A new technique and system for simplifying total laparoscopic hys-terectomy. J Am Assoc Gynecol Lapa-rosc 1998; 5(2): 187-192.３） Agdi M, Al-Ghafri W, Antolin R, et al.: Vaginal vault dehiscence after hys-terectomy. J Minim Invasive Gynecol 2009; 16(3): 313-317.４） 飛梅孝子，梅本雅彦，小谷泰史，他：子宮筋腫の術前子宮重量推定に関する検討． 日本産科婦人科内視鏡學會雜誌 2008; 24(1): 213-217.５） Morgan-Ortiz F, Soto-Pineda JM, López-Zepeda MA, et al.: Effect of body mass index on clinical outcomes of patients undergoing total laparo-scopic hysterectomy. Int J Gynaecol Obstet 2013; 120(1): 61-64.６） Trivedi P, D'Costa S, Shirkande P, et al.: Do new vessel sealing devices and harmonic ace increase ureteric injury in total laparoscopic hysterectomy? J Gynecol Endosc Surg 2009; 1(2): 83–88.
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