南予医学雑誌 第15巻
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南予医誌 Vol.15 No. 1 2014-114-のままを伝えること。研修の内容に合う学生に当院を選択してもらうこと。 会場については手頃な居酒屋がないか,1年次研修医に相談したところ,東温市の温泉施設「利楽」を提案してもらいました。「温泉がついてる方が学生は喜ぶ」との意見で,実際参加者のほとんどが利用していました。私では出なかったアイデアです。 説明会当日は,研修医1年次,2年次全員と,梶原院長,濱田御大,金子先生とともに一路東温市へ。当院職員含め50名近い人数での説明会および宴会となり,会場は大いに盛り上がりました。学生にとって,実際当院で働く研修医の意見を直接聞けることは,研修病院の選択において重要なファクターになったかと思います。この会がマッチング結果に直接結びついたかどうかは分かりませんが,この年度以降,学生見学は件数が増えました。 年度途中に翌年度の研修医数が確定したため,徳島赤十字方式を踏襲し,たたき案を1年次研修医が作り,国家試験発表後,新1年生,2年生と協議の上,1年次のプログラムを決定。1年間の係としての骨子がほぼ固まりました。■設立からこれまでの変化 骨子が出来上がった平成23年度末,常にバックアップをしてもらっていた梅崎さんが異動となり,私と濱田さんの2名で平成24年度は業務にあたりました。更に同年度末,今度は濱田さんが退職。いつも私の気持ちを察していただき,頼めば何でもしてくれた梅崎さん。また看護師長まで勤められたにも関わらず,その雰囲気を微塵にも感じさせず,事務職員としてゼロから勉強し,私を常に支え続けていただいた濱田さん。お二人に係を去られることは相当なダメージでしたが,私もいずれ異動になる身である以上,後進の育成も視野に入れた仕事をすべきと思い,平成25年度以降はあまり事業を増やさず,日々医学生に研修医の飾らない研修風景を見せ勧誘に努め,研修医の望む研修環境を作るべく指導医の先生方との協議に邁進してきました。4名でスタートした定員枠につきましても,金子先生の強い思いによって平成24年度に5名,25年度に6名と増やしてきましたが,ありがたいことに毎年フルマッチを達成しました。愛媛県内で毎年定員枠を増やし,かつ連続フルマッチに至っている病院は当院のみです。平成26年度も6名の定員枠に対して6名のマッチ,平成23年度から4年連続のフルマッチという結果に至っております。 研修医の数についても,私が就任した平成23年度の3名に対し,今年度は11名。実に4倍近い増加であり,改築当初最大8名を想定していた研修医室も限界が来て,現在2倍の広さの研修医室に移動しております。 新臨床研修制度の開始に伴い,地方の病院における医師不足は更に深刻化し,医師新プログラム開始年度の初期研修医前年度の3名から6名に倍増しました。

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