南予医学雑誌 第15巻
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南予医誌 Vol.15 No. 1 2014-107-■臨床研修係の設立 平成26年6月現在,当院における初期臨床研修医は11名,後期研修医は9名。県内の臨床研修病院においてもこの研修医数は誇れるものであると思われます。今回,南予医学雑誌の相原編集長より「なんよだより」として,臨床研修係の設立からこれまでの経緯を記録に残して欲しいとのご依頼がありましたので,記憶を呼び起こしながら報告させていただきたいと思います。 当院が臨床研修病院としての指定を受け,初期研修医の受入を開始したのは制度開始となった平成16年度ですが,臨床研修係が当院に設置されたのは平成22年4月。この間は医事課の業務として,課長や係長の職員が兼務で業務を行っておりました。受入開始後順調に研修医を受け入れてきましたが,平成20年度を境に激減して受稿日 平成26年6月11日受理日 平成26年6月11日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 総務管理課 岩村 正裕いきます(表1)。 新臨床研修医制度については研修先を医学生の希望により自由に選択できる点から,医師の偏在化が懸念されていましたが,当院においても例外ではなく,当院のグランドオープンの年となった平成21年度の初期研修医は6名。翌年度の初期研修医が定員8名に対し全員で3名と,危機的状態に陥っておりました。当時の担当は地域連携室の梅崎さんでしたが,研修医が集まらない原因の一つとして,担当係の不在があり,その情報が学生の口コミで広まっていることを察知したそうです。そこで臨床研修に係る委員会において事務局として,「もはやMSW(医療ソーシャルワーカー)の兼務で医師の研修環境を整える時代ではない!(実際こう言ったかは定かではありませんが…)」と,強く主張をされたそうです。当時私は12月に病院改築対策室から異動となり,総務係長として日々新たな業務に没頭しておりましたが,時折梅崎さんから愚痴半分でこの危機的状況を聞いておりました。 時を同じくして,私が院内を回っている 臨床研修係の設立からこれまでについて 岩 村 正 裕 総務管理課   なんよだより

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