南予医学雑誌 第15巻
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南予医誌 Vol.15 No. 1 2014-106-染管理認定看護師,愛南地域は県立南宇和病院の感染管理認定看護師,八幡浜地域の八幡浜・伊方・西予ブロックは市立八幡浜総合病院の感染管理認定看護師,大洲・内子ブロックは市立大洲病院の感染管理認定看護師が担当しています。 相談を受ける施設は,連携病院のみならずその他の連携機関や介護施設,訪問ステーションなどに幅が広がってきました。私たちもこのネットワーク内で各自施設の感染対策上の問題を話し合い,感染症動向などの情報を共有する有意義な感染管理認定看護師会を行っています。また,年1回研修会を開催し,タイムリーな対策や研修計画を立案して南予地域の感染予防に貢献していきたいと考えています。4)宇和島地域院内感染予防対策ネットワーク 南予地域の介護施設・医療機関・行政機関のつながりは必ずしも緊密であるとは言えず,施設ごとに独自のつながりはあるものの,その関係性には温度差が存在していました。そのため,集団発生の予防につながる感染症情報のタイムリーな提供や施設連携の面で格差がありました。 管内の介護施設・医療機関・行政機関同士の顔が見えるネットワークが構築されれば,各施設が最新の情報を共有でき,1施設ではできなかったこと(感染症に係る相談や研修など)ができるようになり,感染症の集団発生を減らすことに繫がるのではないかと考えられました。そこで,行政(宇和島保健所)が主体となり,平成25年9月に宇和島地域院内感染予防対策ネットワークが立ち上がりました。このネットワークをさらに地域に密着したものとするため,地域ブロック会をつくりました。ブロック会は各地域の関係機関と顔見知りになり,連携を強化し情報交換や課題の共有,施設の職員の人材育成を目的としています。 このように日ごろから相談ができる顔の見える関係つくりを推進して,管内施設の集団感染発生ゼロを目指しています。 以上のように,私たち感染管理認定看護師は,南予院内感染対策研究会・院内感染対策地域連携合同カンファレンス・南予CNICネットワーク・宇和島地域院内感染予防対策ネットワークのすべてに参加しており,4つの連携の橋渡しを行いながら,今後とも地域における感染対策の向上のために活動していきたいと考えています。

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