南予医学雑誌 第15巻
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南予医誌 Vol.15 No. 1 2014-104- 感染管理は,個々の医療関連施設だけではなく,地域医療全体で取り組むことが重要であると言われています。 南予地域では,院内感染対策を重要視し,平成19年度より医師と看護師で南予院内感染対策研究会を設立し,医療・介護施設での感染対策の向上に向けて活動してきました。また,平成24年4月の診療報酬改定で感染防止対策加算が新設され,その施設基準を満たすために院内感染対策地域連携合同カンファレンスが新たにスタートしました。 一方,平成25年には南予地域で感染管理認定看護師が5名に増えたことをきっかけに,感染管理認定看護師のネットワーク(南予CNICネットワーク)を構築し,研修会や地域の相談窓口として活動を開始しま受稿日 平成26年6月6日受理日 平成26年6月6日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 看護部 勝間 政美した。それと並行して,行政・感染管理認定看護師が中心となり,南予管内の介護施設・医療機関・行政機関同士の顔が見えるネットワーク(宇和島地域院内感染予防対策ネットワーク)が立ち上がりました。 南予地域では現在,この4つのシステムが主軸となって感染予防対策活動が行われていますので,それぞれの取り組みを紹介させていただきます。1)南予院内感染対策研究会 平成19年度に設立された南予院内感染対策研究会は,南予地域における医療・介護従事者による,感染制御ならびに感染症に関する学術の鍛錬および知識・意見の交換の場とする。そして,関連諸施設との連携をもって院内感染対策の向上を図ることを目的に,講師を招鴨し講演会・学術集会を年1回開催し,研究成果を公表する場として活動しています。 協力施設は西予市立野村病院,西予市立宇和病院,県立南宇和病院,市立宇和島病院,介護保険施設たんぽぽの4病院・1施  ネットワークを軸にした南予地域の院内感染対策の  取り組み 勝 間 政 美 市立宇和島病院 医療安全管理室 感染管理認定看護師   なんよだより

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