南予医学雑誌 第14巻
90/114

南予医誌 Vol.14 No. 1 2013-88-し,各病棟の退院支援担当者である看護師長の協力を得て,2012年2月より運用開始しています。運用開始後一年で,算定可能な退院カンファレンスが計113件実施でき,退院カンファレンス方法の統一にも役立っています。また,リハビリや食養科など退院カンファレンスの多職種参加も増え,短時間で様々な提案を頂き,以前のケアマネ主導から病院主導への変化を感じ,院内全体で在宅支援への意識が深まっているものと思っています。3)退院支援担当者教育 在宅に向けた医療・介護・福祉の知識は常に新しくなっているため,在宅支援が必要な患者のスクリーニングや指導のためには幅広い知識が必要です。また,在宅生活への問題発生直後の患者・家族にとって,急性期病院が果たす退院支援の役割は重要であり,退院支援担当者教育を開始しました。2012年4月から主に私が毎月実施してきましたが,社会福祉士も研修内容の検討や看護師研修などに協力して頂き,(表2)の通りの研修を行いました。 退院調整に関わる研修はこれまでも看護部教育委員会の中で毎年行ってきましたが,事例や現実の施設選択等,実践や評価により繋がる研修にしています。前述の脳卒中地域連携パスの推進や介護支援連携・退院時共同指導計画書の活用,退院カンファレンスにも役立っており,地域の在宅サービス担当者から「いろいろなことが聴きやすくなった」「姿勢が違ってきた」と言われるようになり,病棟からの退院カンファレンスの実施依頼も増えています。退院支援担当者である看護師長の理解がすすむにつれて,スタッフや医師からの退院支援や訪問す。2011年には地域連携室に社会福祉士1名増員,総務管理課にクレーム対応として渉外交渉人員1名,2012年7月には看護部から患者相談支援窓口の看護師1名も配置となり,地域連携室内スタッフの負担軽減となり,様々な取り組みが可能になってきました。 そのような背景の中で,地域連携室は主に以下の4つの事項に取り組んできました。1)脳卒中地域連携パス 2010年より導入を検討し,各病院との話し合いを持ち,院内他職種の協力を得て2011年10月より運用開始となりました。開始年度は脳外科での運用に限定し半年で運用開始数33件,2012年より内科への拡大を目標に医師や看護師への働きかけを行い,2013年3月末現在運用開始数96件と著しく増加しました。ADLが低下し,リハビリ病院への転院から長い入院生活となることが多い脳卒中患者や家族にとって,脳卒中地域連携パスは自分の治療計画が理解しやすく,医療者間でも看護やリハビリなどの目標や経過が解り易く,有用なツールと考えます。2)介護支援連携・退院時共同指導計画書の活用を通した,退院カンファレンス これは以前の診療報酬改定で算定可能となっていたのですが,マンパワー不足で取りかかれていない部分でした。しかし,質の高い退院支援のためには必要で,2011年12月より算定に見合った様式を医事課と共に検討し,医師・病棟・連携室・医事課の役割を決め,各部門に承諾を得てマニュアルを作りました。それをフローチャートに

元のページ  ../index.html#90

このブックを見る