南予医学雑誌 第14巻
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南予医誌 Vol.14 No. 1 2013-4-図2シスタチンCとクレアチニン・クリアランスクレアチニン・クリアランス(ml/分)文献10)より引用(図3) シスタチンCと高血圧臓器障害(IMT) (図3b)と良好な相関が認められた。AERは,以前の報告から心血管系疾患の独立した危険因子であり,高血圧患者においては,左室肥大頚動脈IMT,と関連することが報告されているが,私たちの研究10)で血清シスタチンCもAERと同様に高血圧患者の臓器障害の指標としての有用性が示された。 AERとシスタチンCとの相違を明らかにするために,AERおよびシスタチンCの独立した危険因子を年齢,BMI,総コレステロール,HDLコレステロールおよび24時間の平均収縮期血圧値(24SBP)をパラメータとしてステップワイズ解析を行った。その結果,AERの規定因子は,24SBPおよびHDLコレステロールであったのに対して,シスタチンCは,年齢および24SBPであった。この結果から,高血圧患者においてAERは代謝性因子の影響を受けるのに対して,シスタチンCは純粋に血圧値の影響を(図2) シスタチンCとクレアチニン・クリアランス左室心筋重量係数(g/m2)頸動脈内膜中膜厚(mm)図3シスタチンCと高血圧臓器障害文献10)より引用a)b)

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