南予医学雑誌 第14巻
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江口、他:伝染性単核球症に合併したバセドウ病例南予医誌 Vol.14 No. 1 2013-27-Lと甲状腺機能, 肝機能障害は改善傾向であった。KI 50㎎/日の内服からMMI 20 ㎎/日に変更して, 退院となった(表3)。退院後経過 退院1ヵ月後に肝機能障害は正常化した。また甲状腺機能も改善傾向で, MMIを漸減し, 1年後に寛解した。考  察 自己免疫性甲状腺疾患の発症の一因には感染症が関与すると考えられている。特に, バセドウ病に関連する細菌・ウイルス感染に関して, Yersinia enterocolitica, enterovi-rus, inuenza B virus, retrovirus, herpesvi-rusの関与が報告されている2, 3, 4, 5)。(表3) 入院後経過(図2)  99m TcシンチグラムTotal Thyroid uptake 3.22 % (0.4 %~3 %)入院時入院2週間後退院1ヶ月後正常値TSHFT4ASTALT0.54 ~ 4.540.9 ~ 1.713 ~ 33 6 ~ 27● TSH(µU/mL)▲ FT4(µU/mL)■ AST(U/L)★ ALT(U/L)KI 100㎎MMI 20㎎4203002001000

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