南予医学雑誌 第14巻
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酒井、他:高齢者の内服自己管理調査南予医誌 Vol.14 No. 1 2013-11-(図2) 改訂長谷川式簡易知能評価スケール1お歳はいくつですか?(2年までの誤差は正解)012今日は何年の何月何日ですか?何曜日ですか?(年月日、曜日が正解でそれぞれ1点ずつ) 年 月 日 曜日000011113私たちがいまいるところはどこですか?(自発的にでれば2点、5秒おいて家ですか? 病院ですか? 施設ですか? のなかから正しい選択をすれば1点)0124これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください。(以下の系列のいずれか1つで、採用した系列に○印をつけておく)1:a)桜 b)猫 c)電車 2:a)梅 b)犬 c)自動車0001115100から7を順番に引いてください。(100-7は?、それからまた7を引くと? と質問する。最初の答えが不正解の場合、打ち切る)(93)(86)00116私がこれから言う数字を逆から言ってください。(6-8-2、3-5-2-9を逆に言ってもらう、3桁逆唱に失敗したら、打ち切る)2-8-69-2-5-300117先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください。(自発的に回答があれば各2点、もし回答がない場合以下のヒントを与え正解であれば1点) a)植物 b)動物 c)乗り物a:b:c:0001112228これから5つの品物を見せます。それを隠しますのでなにがあったか言ってください。(時計、鍵、タバコ、ペン、硬貨など必ず相互に無関係なもの)0314259知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。(答えた野菜の名前を右欄に記入する。途中で詰まり、約10秒間待ってもでない場合にはそこで打ち切る)0~5=0点、6=1点、7=2点、8=3点、9=4点、10=5点031425合 計居者の有無・持参薬の種類及び残数・一包化の有無・内服薬の保管方法・内服薬の準備方法・飲み忘れの有無および頻度・飲み忘れの多い時間帯および理由をあげた。 3) 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R) (以下,長谷川式スケールとする)による知的機能検査を実施した(図2)。4.集計および分析方法:項目別に単純集計し,統計処理はエクセル統計ソフトを使用した。内服の包装・保管保法による飲み忘れの関係をΧ2検定,準備方法・長谷川式スケールによる飲み忘れの関係をフィッシャー直接確率法を用いて評価した。  5.倫理的配慮:研究目的・研究への協力は自由意志であること,調査結果は本研究以外の目的では使用しないことを書面で説明し,同意を得た。Ⅲ.結  果1 .対象者100名の内訳は,男性55名,女性45名,平均年齢は77.5歳であった。そのうち88名に同居者がいた。2 .内服薬の包装に関しては,一包化が29名,個別包装が50名,両方ある場合が21名であった(図3)。3 .保管方法に関しては,薬袋のまま保管している場合が66名,市販の薬ケース

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