南予医学雑誌 第14巻
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南予医誌 Vol.14 No. 1 2013-10-持参した内服薬の残数があわないことも多く,入院中は飲み忘れをおそれ,約半数が看護師管理である。しかし,退院後は自己管理する人が多いのが現状である。 入院中の内服管理に関しての先行研究は多くあり,今後の課題として,田辺ら1)は「入院前の管理方法を把握する必要がある」と述べている。しかし,自宅での内服自己管理に関しての研究はほとんどみられない。我々は入院時に内服の種類・自己管理の有無は把握しているが,具体的にどのような方法で管理しているのか詳細は把握できていなかった。 そこで今回,高齢者の自宅での内服管理状況を把握するために,実態調査を行ったので報告する。Ⅱ.研究方法1.調査期間:平成22年12月~23年5月2.対 象 者: 当病棟に入院した患者のうち65歳以上で入院前,内服を自己管理していた100名を無作為に選んだ。3.調査方法 1 ) 先行研究をもとに作成した質問用紙(図1)を使用し,面接法による聞き取り調査を行った。 2) 質問内容は,年齢・性別・疾患・同(図1) 質問用紙1.基本情報 ① 氏名    ② 年齢    ③ 性別( 男 ・ 女 )  ④ 疾患名     (既往疾患) ⑤ 同居者(  ・ 無 )    ⑥ 長谷川式簡易スケール  点2.入院前の内服管理について ① 内服薬(持参薬)の種類・残薬の数→内服薬鑑別書をコピーして添付 ② 内服薬の包装( 個別包装 ・ 一包化包装 ・ 両方 ) ③ 内服薬の保管方法( 薬袋 ・ 市販の薬ケース ・ その他 )   ※上記で 市販の薬ケース 以外の保管方法を答えた方に対して   ・市販の薬ケース等の存在を知っている?( 知っている  ・  知らない ) ④ 内服薬の準備方法( 1回分 ・ 1日分 ・ 数日~1週間分ずつ )             その他(                  ) ⑤ これまで内服薬を飲み忘れたことがあるか( 有 ・ 無 )   ※上記で 有 と答えた方に対して   ・飲み忘れの頻度は? (  )回/週 ・ (  )回/日 ・ その他(   )   ・飲み忘れの多い時間帯は?    ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ・ 眠前 ・ 食前 ・ 食間 )   ・飲み忘れた理由は?    (                          )

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