南予医学雑誌 第14巻
105/114

南予医誌 Vol.14 No. 1 2013-103-4.当院におけるSMBG指導評価方法とその解析 (中四国学会・安西沙樹) 血糖自己測定(Self Monitoring of Blood Glucose;以下、SMBG)は、医療スタッフのほか患者が自らの血糖コントロール状態を把握する手段として広く普及している。当院ではSMBG指導を臨床検査技師が行い、他職種スタッフとの情報共有を目的に、指導後に患者の理解度および手技を1~5点の5段階で客観的に評価し、評価点数を電子カルテ上に記録している。今回その評価点数を集計・解析したので報告する。看護部門5.統一した褥瘡防止対策 (全国学会・太田志織) 当病棟は消化器・内分泌を中心とした内科病棟である。また誤嚥性肺炎など高齢で長期臥床の患者が多く、担送・護送の患者が全体の64%を占めている。特にAチームは重症や寝たきりでオムツを使用している患者が多い。褥瘡予防として、定期的な体位変換・体圧分散マットの使用などを行ってきたが、平成22年度は褥瘡が1件発生した。その原因として、エアーマット使用時もバスタオルを敷いていたことや、オムツを複数枚使用していたことで皮膚が湿潤しやすく、褥瘡が発生しやすい状況になっていたことが考えられた。また、褥瘡持ち込み患者も多いため、褥瘡発生0%を目標に褥瘡防止対策に取り組んだ。今回、バスタオルの廃止、テーナの導入、褥瘡情報シートの活用によって統一した褥瘡防止対策が行えたので結果を報告する。6.視力障害患者に対する転倒転落防止への取り組み (全国学会・宇都宮彰子) 眼科患者は、視力・視野など視機能の低下に加え、高齢で高血圧・心疾患・糖尿病など全身疾患を持つことが多い。また、骨関節障害や体力低下により危険回避能力が低下し、転倒転落のリスクが高くなっている。前年度眼科患者転倒が2件発生した為、今年度の目標を転倒0件にするとし取り組んだ。入院中の転倒転落は「移動」しようとして起きる場合が多く、移動の目的は圧倒的にトイレ関連である。入院患者にとってベッド周囲は療養の場であると共に「生活の場」でもある。今回、転倒リスクの高い患者に対して、家族の協力を得ながら日常生活の工夫・援助をすることで、安全に療養生活がおくれ、転倒することなく退院できた事例を報告する。放射線部門7.頭蓋頚椎移行部d-AVFにおいて3D-angioが有用であった一例 (地方会・住本博文) 当院に導入されているX線血管造影装置Siemens Artis Zeeでは、回転撮影機構「DYNAVI-SION」により、アンギオシステムでありながらCT Like imageの高い空間分解能と密度分解

元のページ  ../index.html#105

このブックを見る