南予医学雑誌 第13巻 第1号
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濱田:なんよだより南予医誌 Vol.13 No. 1 2012-67-(図14) 忙しく行きかう自衛隊の災害派遣トラック(図15) 水路の遺体捜索を行う救助隊員広場に集結していた。そこには多くのパトカーとともに数十名の人々が整列していた。粗大ゴミが取り除かれた川の中の遺体捜索の開始のためであった(図15)。自衛隊の起重機による慎重なゴミ処理は遺体を傷つけないためのものであった。一人でも多くの遺体発見に繋がることを念じた。⑤全体ミーティング 石巻地区の救護支援について徐々に避難所における診療を地元の病院,診療所中心に行うことが確認された。5月29日から我々が担当している11地区と10地区が統一され,愛媛チームで両地区を担当することの説明があった。5月24日㈫(第6日目,実質最終日)①リーダー会 「にっこりサンパーク」では市役所,警察,消防署,自衛隊,各避難所のリーダー,二人の保健師,診療所の3人の看護師さん等が集まって北上地区復興の相談のため週2回リーダー会が開かれている(図16)。この日,我々もこのリーダー会に出席し5月23日の石巻日赤でのミーティングの結果を説明した。①5月29日から我々が担当している11地区と10地区が統一され,愛媛県チームが10,11地区を担当することになる。従って11地区は橋浦診療所での診療が主体とならざるを得ないこと。②各地域の診療体制も徐々に復活してきており,我々の医療支援体制も現実的には軽減されてきている。11地区は診療の中心をこれまで以上に橋浦診療所を中心に行い,避難所の方々の自立をさらに促し,診療所への足の確保にリーダーの方々の一層の援助をお願いしたい,旨を述べた。しかし,11地区の保健師さんは11地区と10地区の統合の事実を知らず早急に10地区と連絡を取るとのことであった。(図16) 「にっこりサンパーク」で週2回開かれるリーダー会風景

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