南予医学雑誌 第13巻 第1号
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南予医誌 Vol.13 No. 1 2012-62- 28名の患者の診察を終了。予測していたより若年者が多い。通常の内科外来と変わらず。例えば, 71歳女性(M.S.):石巻日赤病院で薬をのむように言われたが,説明がなかったので不安。息子に聞いてもわからないので診療所にきた。薬剤を確認。説明を行うと,“安心しました。ありがとうございました。“といって避難所に帰って行かれた。 70歳女性(T.T.):一見不安定狭心症を思わせる患者来院。兵頭看護師と心電図を記録。過去の心臓カテーテル検査などと合わせ血管攣縮性狭心症と診断,ニトロのみ追加で帰宅。③午後避難所訪問 2箇所の避難所を訪問した。最も遠い「大指林業センター」地区では9名の診察および処方を行った。カルテが見当たらない人が多く,最初戸惑う。2名の注意を要する患者に遭遇。 51歳女性:僧房弁置換術2度,恒久的ペースメーカー挿入術3度(電池交換を含む)行っている。今回の震災のため2月中旬からPT検査を行っていないとのこと。聴診では置換弁の開放音には異常はなかったが緊急でPT検査を行った(森田先生)。INR 1.5と少し低値であるためワーファリンはこれまでの2.5㎎から2.5㎎と3㎎の隔日投与とした。月に一回は橋浦診療所でPT検査を受けるよう説明。 74歳男性:降圧薬を希望。血圧値に大きな異常は無かったが心尖部から側胸部にかけて4-5/Ⅵの収縮期雑音(+),頚部への放散(-)。これまで心雑音の指摘を受けたことは無いとのことであった。肥大型心筋症あるいはacute MRの可能性があることを説明。早いうちに石巻赤十字病院の受診を勧めた。 2ヶ所目「相川子育て支援センター」は2日前に野村病院チームが訪問しており,血圧測定患者1名のみであった。④ 本日の活動の報告のため「にっこりサンパーク」に到着。原口君が午前,午後の診療について報告(ロジスティックとしての行動,しっかりした報告に感心)。(図6) 診察する森田医師と久米看護師(図7) 調剤する清家薬剤師(図8) 受診患者のカルテチェックをするロジ係の原口さん

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