南予医学雑誌 第13巻 第1号
57/84

谷脇:なんよだより南予医誌 Vol.13 No. 1 2012-55-きました。 当院の電子カルテ上のDPCオーダ入力画面には複数のページがあり,多くの項目が存在するため入力が煩雑になるという問題がありました。私は担当者が少しでも楽に入力ができる様に,入力画面の修正を加えました。そのため,今後ベンダーからのDPCオーダ修正が発生するたびに私のオーダ画面修正という手間が発生してしまうということになってしまいました(図2)。 最後になりますが,DPC/PDPSによる調査データの内容は,厚生労働省より全国にインターネット上で公開されています。このようなデータを用いることで,当院が適切な医療をしていることを患者様に示すことができると考えられます。また,他の医療機関のデータと比較することにより,経営面の評価,医療の標準化・質の改善に繋げることもできます。私も微力ではありますが,DPC/PDPSを通し宇和島市圏域及び四国西南地域の基幹病院としての役割を担う市立宇和島病院のために精一杯努力したいと思います。対象病院への移行基準がクリアできたことの通達が届きました。 しかし,私自身はこの時のことがDPC業務に携わってきた中で一番悔いていることなのです。それは,宇和島市圏域のみならず,四国西南地域の基幹病院としての役割を担う市立宇和島病院が,DPC対象病院へ移行することによって生じると予想されるリスクを跳ね返すための説得材料を用意できていなかったからです。そのため,もう1年間DPC準備病院の期間を延長して判断材料を増やすという決定がなされたのです。 平成21年度は,それまでのDPC対象病院への移行意志確認が前倒しされ,10月30日までに該当医療機関が属する地方厚生局長等に申込書を提出とすることになりました。この年も期限いっぱいまで検討し,平成22年7月1日からDPC対象病院移行が決定となりました。 その後DPC対象病院としての運用開始までには,DPC対象病院へ視察に行ったり,院内周知のためDPCに関する講演を開催したりして貴重な情報を得ることがで

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です