南予医学雑誌19巻
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南予医誌 Vol.19 No. 1 2019-43-  看護師と医師の手術安全チェックリスト使用における実態と意識調査   原  著受稿日 平成30年11月2日受理日 平成30年12月27日連絡先 〒798-8510 愛媛県宇和島市御殿町1-1 市立宇和島病院 看護部 岩森 広恵 岩 森 広 恵,柿 本 千 穂,安 村 ハルミ 市立宇和島病院 看護部 手術室 看護師要   旨 世界保健機構(WHO)(以下,WHO)は手術の患者安全として,平成21年より「手術安全チェックリスト」を作成し,その利用を推奨している。国内でも導入施設が増加しており,当院でも平成25年よりWHOのチェックリストを参考に独自の「手術安全チェックリスト」を作成し,活用している。しかし,導入から数年が経過し適切なチェックリストの活用ができていないのではないかと感じた。今回,手術安全チェックリストに基づく安全確認の実施状況を調査し,84.6%で適正に行われていた。しかし,「手術安全チェックリスト」に対する,医師と看護師の意識の違いを調査したところ,サインインの5項目とタイムアウトの1項目で意識の差を認めた。手術安全チェックリストは,チェックを入れることが目的ではなく,チーム全体で情報交換し,情報の共有を図るコミュニケーションツールであり,今後も確実な使用と検証を継続し,患者安全に取り組む必要がある。 (南予医誌 2019;19:43-52.)Key Words:手術安全チェックリスト・手術室看護師・手術に関わる医師

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