南予医学雑誌 第15巻
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兵頭、他:胸部X線撮影条件の検討南予医誌 Vol.15 No. 1 2014-25-3,4で撮影を行ってもS値が適正範囲に収まるといえる。 しかし,現状では放射線技師会の低減基準値には満たないため,撮影条件を変更する必要がある。撮影室1のS値は110~と適正範囲内でも小さい値を示すものが多かったため,より少ない線量でも現在の設定であればどの撮影室であってもS値は適正範囲に収まると考えられる。 そこで,撮影条件を管電圧120[kV],管電流160[mA],SSD 200[cm]で固定し,自動露出機構のDensityを-3から-6に変更することで,より少ない線量での撮影を試みた。ここでは42歳~68歳の男女あわせて50人の撮影を行い,ESDとS値を求めた。その結果,ESDが平均0.241[mGy]で,低減目標値をクリアした。 S値は平均214で推奨範囲内に収まり,撮影した画像はすべて画像診断に耐えうるものであった。この結果より胸部単純X線撮影の条件は低線量での撮影になるようDensityを-6とし,日常の撮影を行うよう変更した。 このように,現行の撮影条件を維持しながらも自動露出機構の感度を上げることで,被ばく低減目標値を満たす低線量にて読影に耐えうる撮影が可能となった。 なお,自動露出機構の感度をあげると撮影に使用される放射線量は減少するため,線量の変化による画質の変化について今後さらに検討していきたい。参考文献1)  石原史子 :放射線情報システム(RIS)と線量計算システムSESD-10の連携運用における線量管理・保存機能の評価 MEDICAL NOW No.64 (2008)2)  公益社団法人 日本放射線技師会 :X線単純撮影における医療被曝ガイドライン:http://www.jart.jp/activ-ity/hibaku_guideline.html3)  船橋正夫 :CR撮影の考え方と注意点 日本放射線技術学会雑誌第61巻 第1号 (2005)

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